建築家の中村好文さんがデザインし、木工作家の青柳勲さんが製作したお裁縫箱です。
この裁縫箱のオリジナル版は、中村が10年ほど前、テキスタイルデザイナーの真木千秋さんのためにデザインし、木工家の奥田忠彦さんが数量限定で製作したものですが、CHECK&STRIPEのたってのご要望により、そのスタンダード版のMEMEを製作し、CHECK&STRIPEの商品として販売することになりました。
MEMEというのは、古くからのフランス語で「おばあちゃん」という意味です。この愛称は、この裁縫箱を、祖母から母へ、母から娘へと大切に受け継いでいってほしいという願いから名付けました。
さて、ここからはお願いです。
MEMEは合板ではなく、ブラックウォルナットの無垢材で作られています。無垢材であること、繊細な造りであること、また、木肌の手触りを感じていただくために自然塗料で仕上げており、温度や湿度の変化に敏感です。ストーブの近くや、陽の当たる場所、湿気の多いところに置いておきますと蓋がスライドしにくくなったりします。また、季節によっても蓋が少し固く感じられることがあるかもしれませんので、ご了承ください。
材料は充分に吟味してありますが、自然素材なので、エアコンの温風などで急激に乾燥させたりすると、ヒビ割れが生じることがありますので、ご注意下さい。汚れは固く絞った布で拭いた後、渇いた布で湿気を拭き取って下さい。
MEMEが皆さまの裁縫仕事になくてはならない相棒となり、愛用されて末永く使い継がれますよう、心よりお祈りいたします。
中村好文 青柳勲
Profile
中村好文
1948年千葉県生まれ。建築家。
1972年、武蔵野美術大学建築学科卒業。宍道建築設計事務所勤務後、都立品川職業訓練校木工科で学ぶ。吉村順三設計事務所を経て、81年、設計事務所レミングハウスを設立。87年『三谷さんの家』で第一回吉岡賞受賞。93年『一連の住宅作品』で第18回吉田五十八賞特別賞を受賞。 「住宅巡礼」(新潮社)、「住宅巡礼・ふたたび」(筑摩書房)、「意中の建築(上下)」(新潮)、「普段着の住宅術」(王国社)、「中村好文 普通の住宅、普通の別荘」(TOTO出版)など著者多数。
青柳勲
2003年、北海道旭川市にて工房『Arms』を開設。
2009年に大雪山系を一望できる自然豊かな東神楽町へ移住。農家の跡地に建つ建物を改装し、工房&ショールームを設立。「暮らしの中で活きる物」をテーマにし、木の魅力を感じてもらえるようなものづくりを心掛け制作している。